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山本 風海; 芝田 健男*; 荻原 徳男; 金正 倫計
Vacuum, 81(6), p.788 - 792, 2007/02
被引用回数:13 パーセンタイル:46.81(Materials Science, Multidisciplinary)J-PARC計画3GeVシンクロトロン(RCS)は1MWという大強度のビームを中性子ターゲット及び50GeVシンクロトロンに供給する。RCSは25Hzという早い繰り返しで運転されるため、その変動磁場によって引き起こされるエディー電流に注意しなければならない。そのため、われわれはマグネット内に置く真空容器の材料を金属ではなくセラミックとしている。しかし、セラミックの二次電子放出率は金属と比べて高く、ビーム不安定性を引き起こす可能性がある。また、RCS内にはビームロスを局所化するコリメータを配置するが、ここから出てくる放射線も二次電子の発生源となる。これらの影響を低減するために、TiNコーティングが検討されている。今回はこのTiNコーティングの条件を変えて二次電子放出量を測定した。また、より二次電子放出係数の低いコーティングとしてダイヤモンドライクカーボンコーティングに関しても試験を行った。
金正 倫計; 齊藤 芳男*; 壁谷 善三郎*; 荻原 徳男
Vacuum, 81(6), p.808 - 811, 2007/02
被引用回数:7 パーセンタイル:30.05(Materials Science, Multidisciplinary)大強度陽子加速器施設3GeVシンクロトロン(J-PARC-RCS)で使用されるアルミナセラミックス真空ダクトの開発に成功した。ダクトは大きく分けて2種類あり、一つは四極電磁石中で使用される直径約378mmの円断面を持つ長さ1.5mのダクトで、もう一つは、偏向電磁石中で使用されるレーストラック断面を持つ長さ約3.5mで15度湾曲したダクトである。これらは、長さ約0.8mのユニットダクトをメタライズとロウ付けにより接合することで実現した。また、ダクト外表面には、ダクト壁抵抗を小さくするために、PR銅電鋳という方法で、銅箔をストライプ上に接合した。さらに、ダクト内面には、壁からの二次電子放出を低減させるために、TiN膜をコーティングした。これらにより、J-PARC-RCSで使用するダクトが実現できた。